F-15C コックピット計器
F-15C のコックピットは HUD、垂直状況ディスプレイ(VSD)、戦術電子戦システム(TEWS)の3つを戦闘時の中心的な表示とします。エンジン、航法、燃料、武装、対抗手段の計器をその下や周囲に配置し、戦闘に集中しながら機体状態を照合できます。

計器索引
| 番号 | 計器 | 主な用途 |
|---|---|---|
| 1 | 多目的カラーディスプレイ/兵器管制パネル | 兵器・機関砲・対抗手段・増槽の状態 |
| 2 | 指示対気速度とマッハ数 | ノット単位の指示対気速度とマッハ数 |
| 3 | 垂直状況ディスプレイ(VSD) | レーダー・データリンク・目標情報 |
| 4 | 姿勢指示器(ADI) | ピッチ・バンク・旋回・横滑り |
| 5 | 昇降計(VVI) | 上昇・降下率 |
| 6 | 気圧高度計 | フィート単位の気圧高度 |
| 7 | ファンタービン入口温度(FTIT) | エンジン温度 |
| 8 | 回転計 | 回転数の割合 |
| 9 | 戦術電子戦システム(TEWS) | レーダー警報と ECM |
| 10 | 燃料量 | 機内・外部・総燃料 |
| 11 | チャフ・フレア表示灯 | 放出と残量不足 |
| 12 | 着陸装置レバー | 脚の操作 |
| 13 | 着陸装置位置表示 | 脚の下げ位置と固定 |
| 14 | 迎角指示器 | 機動・着陸の迎角単位 |
| 15 | 加速度計 | 現在と記録された G |
| 16 | 水平状況指示器(HSI) | 方位・コース・目標方位・航法点距離 |
| 17 | 機内時計 | 時刻 |
| 18 | エンジン燃料流量 | 各エンジンの燃料流量 |
| 19 | エンジンノズル位置 | 排気ノズル開度 |
| 20 | キャビン圧力計 | 相当キャビン高度 |
| 21 | 警告灯パネル | システム警告 |
| 22 | 緊急投棄ボタン | 対象搭載物の緊急投棄 |
| 23 | 誘導モード切替器 | NAV・TCN・ILS/NAV・ILS/TCN の選択 |
| 24 | 油圧系統圧力計 | PC1・PC2・UTIL 圧力 |
| 25 | エンジン潤滑油圧計 | 左右エンジン油圧 |
戦闘用ディスプレイ
垂直状況ディスプレイ(VSD)
VSD は F-15C のレーダー表示です。捜索空域、目標反射、ロック状態、視程外戦闘用の目標詳細を示します。操作とシンボルはレーダーの章で説明します。

戦術電子戦システム(TEWS)
TEWS はレーダー警報を表示します。自機シンボルの周囲に電波源を示し、最も危険な脅威を優先し、ミサイル発射表示と ECM 状態を示します。

多目的カラーディスプレイ/兵器管制パネル
SIT 状況表示
SIT は戦場を上から見た形で表示します。データリンクで自機、友軍機、敵機の情報を示します。各種ジオフェンス、コンパス、Zulu 時刻、ブルズアイ座標も表示できます。カーソルは VSD に追従させるか、追従を解除して独立操作できます。

AA 兵器状態パネル

AA ページは外部タンク、武器種別、機関砲弾数、チャフとフレア残数を表示します。FUEL は搭載タンク、PYLON は空の搭載位置です。武器選択と表示全体は MPCD 章を参照してください。
飛行計器
着陸装置レバー
着陸装置の展開と格納を指令します。
着陸装置位置表示
着陸装置が下がり、固定されたことを確認します。
指示対気速度とマッハ数
MPCD の右側にあります。固定目盛は 50~1000 ノットの指示対気速度を示します。マッハ指針はおよそ 200 ノット以上で有用になります。

迎角指示器
幾何学的な角度ではなく F-15 の迎角単位で表示します。進入、低速機動、大迎角からの回復に使用します。通常の着陸目標は約 20~22 単位です。

加速度計
現在の G と、出撃中の最大正負 G を記録します。激しい機動後に構造へかかった荷重を照合する参考にします。

中央の ADI、HSI と周辺操作部

姿勢指示器(ADI)
ADI は主要なピッチ・バンクの基準です。回転球はピッチ 5 度刻み、バンク 10 度刻みで、30 度ごとに大きな印があります。縦横の指示棒は選択した航法源による操縦指令を示し、下部の旋回・横滑り表示は釣り合いの取れた旋回を助けます。利用可能な場合、隣の切替器で INS または AHRS の姿勢基準を選びます。
水平状況指示器(HSI)
HSI は航法状況を平面図で示します。回転コンパスの上部指標に自機方位が位置し、コース矢印と偏位バーが選択コースと横方向の誤差を示します。左上のカウンターは海里距離、右上は選択コースです。COURSE SET と HEADING SET ノブで対応する基準を調整します。ILS 進入では ADI と HUD の誘導と併せてコース偏位を読みます。
緊急投棄ボタン
ADI のすぐ左にある保護付き黄黒の PUSH TO JETT ボタンは、対象となる外部搭載物を緊急投棄します。直ちに荷重を減らす必要がある場合だけ使用します。投棄される品目は現在の機体構成とミッション規則によります。
誘導モード切替器
緊急投棄ボタンの下の切替器で HSI、ADI、HUD の誘導情報源を選びます。
- NAV:航路・航法点誘導。
- TCN:TACAN 方位、距離、選択コース誘導。
- ILS NAV:ILS ローカライザーとグライドスロープを NAV 誘導と併用。
- ILS TCN:ILS 誘導を TACAN 誘導と併用。
機内時計
コックピットの時刻基準で、ミッションの時刻管理と航法照合に使う Zulu 時刻を表示します。

高度計と昇降計

気圧高度計
カウンターと指針でフィート高度を示します。ドラムは主要な高度値、指針は細かな値を表示します。気圧設定ノブで必要な現地設定値を入力します。設定が誤っていると表示高度も誤ります。
昇降計(VVI)
VVI は上昇・降下率を毎分千フィートで示します。時計回りは上昇、反時計回りは降下です。
エンジン・燃料計器
エンジン回転数と温度

回転計
左右の回転計はエンジン回転数を 0~110% で示します。始動、地上走行、離陸点検、スロットル確認で指針とカウンターを併用します。
ファンタービン入口温度(FTIT)
左右の FTIT 計は 0~1400 °C のタービン温度を示します。指針は連続的な表示、カウンターは値の確認を助けます。異常な高温は過熱を示し、速やかな注意が必要です。
燃料流量と排気ノズル位置

エンジン燃料流量
アフターバーナー分を含むエンジンへの総燃料供給をポンド毎時で示します。燃料量表示と併用し、消費量やエンジン・燃料系統の異常を確認します。
エンジンノズル位置
全開を基準とした排気ノズル開度の割合を示します。開度は出力やアフターバーナー作動により変化します。
油圧とエンジン油圧

油圧系統圧力計
3つの計器が PC1、PC2、UTIL を 0~4000 psi で示します。PC1 と PC2 は飛行制御、UTIL は脚、ブレーキ、前輪操向などに供給します。通常は約 3000 psi で、大幅な低下やゼロ表示は影響を受けた系統の識別に役立ちます。
エンジン潤滑油圧計
下部の2つは左右エンジンの油圧を 0~100 psi で示します。両方を比較し、低い値は対応する注意表示と照合します。
燃料量
指針は機内総燃料を千ポンド単位で示します。上部カウンターは総燃料、下部 LEFT・RIGHT と切替器は個別タンクの量や表示器の点検に使います。

圧力と対抗手段
キャビン圧力計
相当キャビン高度を示します。損傷や与圧故障で表示が 10000 フィートに近づく場合は速やかに降下します。

チャフ・フレア表示灯
放出時に約3秒点滅します。残量が危険なほど少ない場合、最少残量の警告灯が点灯します。

警告灯パネル
機体システムの警告を表示します。