F-15C 防御システム
F-15C の防御装備は、能動的な電子対抗手段、受動的なレーダー警報、チャフとフレアを組み合わせています。パイロットは脅威表示を理解し、妨害を行うか判断し、機動とともに適切な対抗手段を使用します。
戦術電子戦システム(TEWS)
TEWS は AN/ALR-56C レーダー警報受信機を使用して、航空機、艦船、地上システムのレーダー電波を検知します。受信機は受動式なので、自ら電波を送信して F-15C の存在を知らせることはありません。
TEWS 表示は自機シンボルを中心とします。信号の角度は自機に対する方位を表します。中心からの距離は脅威度を表し、実際の距離ではありません。
画像をクリックすると元の解像度で表示できます。
1. 捜索レーダーと新しい信号

| 図1のシンボル | 意味 |
|---|---|
SS | 捜索レーダー。 |
SD | SA-11 Buk 地対空ミサイルシステムの捜索レーダー。 |
| シンボル上部の半円 | 新しく検知した信号。右側の半円付き SD は新しい捜索レーダー信号です。 |
半円は新しい信号を示し、完全な円は以下で説明するロックオン状態を示します。
2. ロックオンと最優先の脅威

| 図2のシンボル | 意味 |
|---|---|
11 | SA-11 Buk 地対空ミサイルシステムの射撃管制レーダー。 |
| 信号を囲む完全な円 | レーダーが自機をロックオンしています。 |
| ひし形 | システムが最優先の脅威と判断した目標。 |
両方の 11 が円で囲まれており、どちらのシステムも自機をロックオンしています。右側の 11 にはひし形も付いています。これはシステムが現時点で最も危険な脅威と判断していることを示します。
3. 3段階の脅威度

TEWS は脅威度に応じて、中心から外側へ3つの領域に信号を配置します。
| 表示領域 | 脅威度 | 例 |
|---|---|---|
| 最内側 | 高 | 自機をロックオンしているレーダー、ミサイル、その他の優先度が高い脅威。 |
| 中間 | 中 | 検知済みですが、まだ自機をロックオンしていない射撃管制レーダー。 |
| 最外側 | 低 | この例の捜索レーダーなど、脅威度が最も低い信号。 |
図3の左側にある新しい 11 には半円が付き、新しい信号であることを示しています。この射撃管制レーダーはまだ自機をロックオンしていないため、中程度の脅威に分類され、中間領域に表示されます。
中心に近いシンボルほど脅威度が高く、電波源が実際に近いという意味ではありません。 方位、電波源の種類、ロックオン表示を合わせて脅威を判断してください。
4. 警報音
TEWS は走査、新しい信号、ロックオン、ミサイル発射を異なる音で知らせます。
| 状況 | 警報音 | 関連する表示 |
|---|---|---|
| レーダーが自機を走査 | 走査音が1回鳴ります。 | 対応するレーダー信号。 |
| 新しい信号が出現 | 特徴的な、やや高い音が3回繰り返されます。 | 信号の上に半円が現れます。 |
| 射撃管制レーダーが自機をロックオン | 走査音が連続して繰り返されます。 | 信号を囲む完全な円が現れます。 |
| 自機にレーダー誘導ミサイルが発射される | 高いミサイル発射警報音が素早く4回鳴ります。 | 同時に対応する信号の円が点滅します。 |
主な TEWS シンボル
航空機搭載レーダー
| シンボル | 脅威 |
|---|---|
23 | MiG-23 |
29 | MiG-29 または Su-27/33 |
31 | MiG-31 |
30 | Su-30 |
14 | F-14 |
15 | F-15 |
16 | F-16 |
18 | F/A-18 |
50 | A-50 早期警戒管制機 |
E2 / E3 | E-2C 早期警戒機または E-3C 早期警戒管制機 |
地上・艦載レーダー
| シンボル | 脅威 |
|---|---|
10 / CS / BB | S-300PS 系列の捜索・交戦レーダー |
SD / 11 | Buk / SA-11 システム |
6 | Kub / SA-6 |
8 | Osa / SA-8 |
13 | Strela-10 / SA-13 |
15 | Tor / SA-15 |
S6 | 2S6 Tunguska |
23 | ZSU-23-4 Shilka |
P | Patriot レーダー |
H / HA | Hawk システムのレーダー |
チャフとフレア
チャフはレーダー誘導の脅威に、フレアは赤外線誘導の脅威に使用します。コックピットの表示灯は放出中に点滅し、残量が少なくなると警告します。
対抗手段は機動と組み合わせることで効果を発揮します。
- 旋回して、ミサイルが容易に見越し追尾できないようにします。
- レーダー誘導ミサイルには、ビーム機動やノッチ機動中にチャフを使用します。
- 赤外線ミサイルが疑われる場合は、機体の向きと熱放射の見え方を変えながらフレアを使用します。
- 放出後は予測しやすい直線飛行を避けます。
- 最初の回避旋回後に TEWS を再確認し、脅威を回避できたと思い込まないでください。